「顔」も「頭皮」も、‟バランス”をとっている!?
7月 15, 2016 6:24 pm
あなたは、「顔」や「頭皮」も、‟姿勢”をとったり、‟バランス”をとったりするために、働いているってご存知ですか?
「顔」もふくめた「頭」は、なんとなく体とは独立したものが、体の上に乗っかっている、
ってイメージがありませんか?
胴体であれば体を曲げたり反ったりするように、
顔は、その形が変わるほど動いて見えないのですし、特に関節が曲がるような動きもないため、
一見、姿勢やバランスには関係ないように思えます。
ですが、実は、「顔」や「頭」の、筋肉やヒフも、
‟積極的に”、あるいは、‟なりゆき”でしかたなく、
姿勢を保ったり、バランスを取ったりする活動に、参加しているのです。
「顔」は、目や鼻などのパーツが、それ以外の身体の部分よりも、しっかりはっきりとした形をしているので、
顔の形として目立って変わってしまうことは、一般的には多くありません。
(あまりにも負荷が強くかかった場合であったり、運動マヒの場合は、見た目でも変化が見られますが、、)
ですが、基本的にはどなたでも、顔がキレイな左右対称であることはほとんどなく、
多少のゆがみや偏りなどは、あなたも気づかれていると思いますし、どなたでも、大なり小なりのズレはあります。
右の顔と左の顔では、心理学的にも表情に違いが出るとの話もありますが、、、、
「顔面」や「頭部」も、うすい筋肉に覆われていて、その周りはヒフで包まれています。
顔面の、いわゆる「顔面筋」は、表情をつくって‟コミュニケーションを取る”ためだったり、
見たり、聞いたり、においを嗅いだり、味わったり、‟周りの情報を集める”ためにだったり、
呼吸したり咀嚼(噛んだり飲んだり)など、‟生きるため”に使われることが多いのですが、、、
「顔面」や「頭皮」も、体のてっぺんで、それ自体も「バランスを取る」ためにも、働いているのです。
ボーリングの球のように球体ですから、細い首の上で、色々な方向にころがる様に動きます。
これは、ダイナミックに動くときには、バリエーションがあり応用力のある動きを可能にします。
ですが、普段の生活では、そこまでダイナミックな動きはあまり必要ではありません。
できれば、座っている作業や安定した姿勢で作業したいことの方が多いと思います。
そうなると、やはり「頭」は、ふらふらしている状態よりは、しっかり一所におさまってくれている方が都合がよいのです。
具体的には、左右どちらかの首根っこ(頭のつけ根)に押しこんでいた方が、不安定感が減り、具合がいいのです。
この「左右どちらかに押しこむ」という姿勢は、
これまでも話にあった、誰もが持っている、左右どちらかに「よりかかる」クセに影響を受けています。
あなたにも、「よりかかる姿勢」「休めの姿勢」は左右どちらかにあり、このよりかかる姿勢の最終調整として、首や頭も影響をうけます。
基本的には、体のよりかかる方向と一致して、
例えば、右側に体が寄りかかるのであれば、「頭部」も右によりかかる形となり、
「顔面」や「頭」の筋肉やヒフも、そのよりかかりを受けるため、
右側に引きのばされ、
かつ、その力を受け止めるために、引き伸ばされた状態で硬く縮んでいるのです。
逆に言えば、なんとなく左右で、目や頬がたるんだりシワが多い方が、体の寄りかかりの方向だとも言えます。
試しに、「顔」のアゴや頬などのヒフをつまんだり、押したりしてみて下さい。
痛みを感じやすいのは、その寄りかかりのある方だと思います。
実は、この「顔面」「頭部」の寄りかかりによる、硬さを少しほどいて、動きをよくしてあげるだけでも、
全身的にとても楽な状態になることが多いのです。
体のてっぺんの位置や使い方が変わるのですから、全身的にバランスの取り方に影響するのは、なんとなく想像できますよね?
しかも、「頭部」「頚部(首)」は、それより下の体の使い方につき合わされていることが多いので、
ここが動きやすくなると、比較的自由な方向に順応しやすい性質もあります。
「頭部」のよりかかりは、首にかけて捻じれ込んでいくため、
この捻じれは、「顔」を首から胴体の方に、
ぞうきんをしぼった時のように、引っぱられていく力となります。
ですので、この「顔」「頭」「首」の「寄りかかり」「ねじれ」から開放することで、
女性の方であれば、
二重アゴが減ったり、
リフトアップされたり、
目がパッチリ大きくなったり、
二重がはっきりしたり、
シワが減ったり、
たるみが減ったり、、、
など嬉しいコスメティックなメリットもあります。
顎関節症の方の多くも、
この顔面、首のねじれが原因で、改善がみられる方がほとんどです。
脳卒中の方は、
発症当初、顔面マヒの影響を強くうける方もいらっしゃいますが、
「顔」「頭」「首」の捻じれが減ることで、
口角(口の端)の下がりが小さくなったり、
噛んだり飲みこんだりしやすくったり、
声(発声)が大きくなったり、
呼吸が楽になったり、、、
など見られることが多いです。
実際、私が病院勤務時代には、
SpO2(血中酸素飽和度)という、体に空気(酸素)が、どれだけ取り込めているかという値も改善がみられることが、よくありました。
特に、体のバランスの面で言えば、脳卒中の方には、必須の治療だと言えます!
逆に、むち打ちなどの首の問題や、虫歯などの顔面の問題は、
全身的な症状になることもあります。
顔・首のねじれ → 胸郭(胸まわり) → 腰
となり、腰痛や膝の痛みまで引き起こされる方もいらっしゃいます。
そのため、「顔・頭・首」の治療で、
腰痛が軽くなったり、呼吸が楽になったり、頭痛がなくなったりする方もいらっしゃいます。
積み木がしっかり乗るように、体の中心に「頭」が乗ることで、
体の「芯(中心)」をはっきり感じられるようにもなります。
ご自分でも、「顔」や「頭」のヒフの硬いところを、
さすったりつまんだりして、ヒフや筋肉の柔らかさや動きやすさが引き出せれば、
全身的に楽になっている感触が得られるはずです!
それでも、しっかりと確かな改善を求めたい方は、ぜひ当院にご相談ください!
目が覚めるような効果が、得られることもありますからね。

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