膝の問題(痛み、曲がらない、変形、、)に対する理解(番外編) ~休めの姿勢を選ぶワケ(3)~
7月 29, 2016 6:30 pm
今回は、
「膝の問題に対する理解」の「番外編」として、
「休めの姿勢」を取らなければいけない理由のなかには、
「脳卒中(脳梗塞、脳出血、、など)後遺症」の方の、
片半身マヒも、その1つであるという、
お話しをしたいと思います。
脳卒中にあると、その主な症状として、
片半身の手足(胴体もふくむ)のマヒが出ることが特徴的です。
この半身マヒは、極軽度の症状から、重症の方まで、
マヒの程度や、症状が強く出るところの違いなど、さまざまですが、
少なからず、そのマヒのある半身は、
症状が出る前よりも、体の「支え」が弱くなります。
これは、自分でも「意識的」には気づかない程度のマヒがある方でも、
「脳」は、しっかり情報として受け取っています。
この片半身マヒが起こった、マヒ側にも、
「無意識的」に、
「よりかかり」「押しこむ」、
「休めの姿勢」をとることで、
体の「支え」を補強する、「固定」を、
使うのです。
しかも、この「固定」は、
マヒのある片半身のほぼ全てで使っていて、
体(特にマヒ側の)の「不安定」な状態を、
「補強」します。
発症初期は、
マヒが起こった体の「異変」に対する、
「脳」の即効性のある対応なのですが、
少しずつ、マヒが回復してきた段階でも、
この「支え」の「固定」「補強」を外していくということが、
とてもむずかしいのです。
それは、
発症初期に、「脳」が選んだ、
「倒れない」ということを最優先した選択なので、
それ以上、悪い状況にならないのであれば、
その「固定」を外す理由が特にないのです。
しかも、「無意識」に行われた、
「脳」「身体」の戦略なので、
本人には、理解しにくい(感じにくい)ことですし、
わかったとしても「意識的」には、変えにくいのです。
この「よりかかり」「休めの姿勢」で、
「支え」を「補強」された、体の使い方になると、
どうしても、「膝のねじれ」は強く出ます。
(特にマヒ側)
そして、「腰」から「背中(胴体)」にかけても、
「ななめうしろ」に、「押しこまれ」て、
「うしろ側」いることになるので、
歩く時には、前に進むために、
体の「ひねり」を使って、
そのマヒ側を「前」にもってくる必要があるのです。
この時に生じる、「ひねり」の動きや、
「うしろ側」への「ロック」が、
膝関節に強く負担をかけた場合、
「膝の痛み」として出てしまうことが、よくあります。
この「押しこみ」「よりかかり」による、
同じ理由で、「腰痛」「肩痛」「首痛」「足首痛」
も、起こりやすいのです。
ですので、
「脳卒中 後遺症」の方にも、
この「よりかかり」「休めの姿勢」から、
「抜け出す」必要があるのです。
「脳卒中 後遺症」方の、
「よりかかり」「休めの姿勢」から、
「抜け出す」方法については、またの機会にしたいと思います。
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