知られざる「前鋸筋」の「役割」!
8月 9, 2016 2:07 pm
今回は、
あまり知られていない「前鋸筋」の「役割」について、
お話ししたいと思います。
「前鋸筋」という「筋肉」自体、
あまり聞いたことがないと思いますが、
この「前鋸筋」は、
「肩甲骨」と「肋骨」の間にはさまれるように、
それぞれの「骨」をつないでいます。
「前鋸筋」は、「肋骨」に対して、
「肩甲骨」を、「外側に開いた」り(外転)、
上に向かって「回転」する動きを(上方回旋)、
可能にしています。
これは、
「肩関節」が動くときに必要な、
「土台」となる「肩甲骨」の動きなので、
この「前鋸筋」を使った「肩甲骨」の運動ができないと、
「肩が上がらなく」なったり、
「肩に痛み」が生じたりするようになります。
これが、一般的な
「前鋸筋」の「役割」です。
そのため、
「肩の痛み」や、
関節の動きの「制限」が、生じた時には、
この「前鋸筋」の「張り」「硬さ」を、
ゆるめようとすることが多いのです。
確かに、
この方法で、「肩の症状」の改善が得られる人もいます。
ですが、それだけではうまくいかない人も、
多いのです。
それは、なぜか?
それは、「前鋸筋」の、
もう一つの「役割」を知らないから。
もっと言えば、
なぜ、「前鋸筋」が「硬く」「動かなく」なってしまっているのか?
ということです。
それは、
「前鋸筋」は、
「肋骨」を、「横(外)側」から「受けとめて」いる、
という「役割」があるからです。
これは、
「肋骨(胸郭)」が、
「押しこまれた」ように、「ななめ後ろ」に、
「よりかかった」状態になると、
「前鋸筋」は、「手のひら」のように、
広がった「筋肉」なので、
体の「横側」から、その「肋骨」を「受けとめ」て、
「支え」てくれるようになります。
この体の「使い方」、この「姿勢」が、
長い時間続くと、
この「姿勢」からは、「抜け出し」にくくなります。
そのため、
「前鋸筋」は、
「受けとめ」続けている内に、「硬く」なり、
「伸び縮み」しにくくなります。
そのため、
この「前鋸筋」とつながっている、
「肩甲骨」の動きも「制限」されるようになるため、
「肩関節」の動きも「制限」され、
「肩痛」も生じるようになるのです。
ですので、
この「前鋸筋」の受けている「負担」を減らし、
元のように「肩甲骨」が、動きやすくなるためには、
「肋骨」が「前鋸筋」に「押しこまれ」ている、
「よりかかっている」状態から、
「抜け出せる」ようにしなくてはいけません。
このことができると、
「肩甲骨」や「前鋸筋」を、直接触らなくても、
「肩痛」、動きの「制限」が、
改善してしまうことがあるのです。
要は、「受けとめている」「前鋸筋」と、
「反対方向」へ動きやすくしてあげればいいのですね!

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