「体」が「前」を向いている、という「錯覚」!
8月 16, 2016 4:59 pm
今回は、
「体」が、まっすぐ「前」を向いているという「錯覚」、
について、お話ししたいと思います。
私たちは、普段、
自分の体は、まっすぐ「前」を向いている、
と感じていると思います。
ですが、実際には、
人間の体は、まっすぐ「前」を向いている、
ということは、ほとんどありません。
どこからがまっすぐで、
どこからがまっすぐじゃない、
という「線引き」は難しいですが、
少なくとも、
自分で感じている、「まっすぐ」よりは、
実際の体は、「ズレている」ことは確かです。
人間の体は、
よく動く「構造」なので、
よく動くところは、
「押しこんで」「ねじって」「固定」したがります。
この、「押しこむ」「ねじる」という力が、
「無意識」に加わっていることで、
人間の体は、
まっすぐ「前を向く」ということが、
難しくなっています。
さらに、
「無意識」に行なわれている、
この「姿勢」の取り方に、
人間は「鈍感」なため、
体が「ねじれ」ていたり、「傾い」ていたりすることは、
感覚として、理解されにくいのです。
それは、
「顔」であったり、
「胸」であったり、
「肩」であったり、
「腰」であったり、
「膝」であったり、、
よく見れば、
体のいたる所が、まっすぐにはなっていないことが、
わかります。
特に、
「ねじる」「ひねる」というような動きは、
体を「輪切り」にするような、
「水平方向」の動きが混ざっています。
この「水平方向」への「回転」「回旋」の動きは、
「なめらか」で「効率のよい」動きを可能にしてくれますが、
「軸」運動で、「動きの幅」が少ないため、
感覚として感じられにくいのです。
この「ねじれ」「ひねり」の運動のおかげで、
効率よく動けたり、効率よく固定できたりするのですが、
「自覚的」に感じられにくいので、
自分の体が、
どれくらい「ねじれ」ているのか?
については、日常的に意識して生活している人でなければ、
ほとんどわからないものです。
しかも、「脳」は、
「不格好」で「ぎこちない」状態を嫌うので、
「見た目」でもわかりにくく、
「体」でも、居心地が悪くない程度の、
「微調整」をおこなって、
普段の生活に支障がなかったり、
「違和感」がないようにします。
ですが、
この「ねじれ」「ひねり」の体から、
「抜け出せなく」なると、
「痛み」や、関節の「制限」などの、
体の問題を引き起こすことがあります。
慣れてしまった感覚は、とても「曖昧」なのに、
この感覚に対する「依存度」は高いため、
体を「まっすぐ」に戻される方に、
今度は「違和感」を感じるようになってしまいます。
「まっすぐ」の「感覚」というのは、
体のどこかを「中心」に、
正確に測られているものではなく、
「長い時間」そっちの方を向いていた、
ということが最優先されるのです。
これは、言い換えれば、
必ずいつでも「まっすぐ」になっている、
「中心」というものはない、
ということになります。
なんとなく、
「感覚的」に、
「胸」や「骨盤」は、
「前」を向いている、と「思い込み」がちですが、
こういった部分こそ、
まっすぐ「前」を向いていることは、
珍しいくらいです。
ですので、
体に「痛み」や「制限」を受けた時には、
自分の体の「まっすぐ」を探してあげると、
解決されるものが多いんですよ!
Tags: 痛み、姿勢

Comments are closed here.