「ぎっくり腰」は、なぜ起こるのか?
8月 23, 2016 4:46 pm
今回は、
「ぎっくり腰」は、なぜ起こるのか?
という、お話です。
「ぎっくり腰」というと、
よく聞く名前なのに、どういったものかは
はっきりしていないことが多いのです。
なった本人にしたら、
「ギクッ」とした感じが、なんともピッタリするんでしょうが、
医学的には、「急性的」な「腰」の「炎症」と
いうくらいにしか、説明はしにくいようです。
「筋筋膜性」の「痛み」など、
その呼び方はそれなりなのですが、
正確な「検査」では、どこが悪くなったと
言いきれない症状の、象徴のようなものです。
要は、
どこも「壊れ」たり、「損傷」しているほどのものではないが、
「痛み」というハッキリした症状はあって、
「急に」起こったということで、
「ぎっくり腰」と呼ばれているのです。
もっと言えば、
「ぎっくり腰」自体は、俗称で、
正式な「診断名」でもないのです。
ですが、
この「ぎっくり腰」の症状で、苦しまれている人は、
とても多いのです。
しかも、
「ぎっくり」という一時的なもので治まればいいのですが、
ほとんどの人の場合、
結構、この「痛み」を引きずります。
症状が起こったのが、「2〜3日前から」ではなく、
「2週間前から、、」「1か月前から、、」と
答える人は少なくありません。
では、この「ぎっくり腰」は、
なぜ起こるのでしょうか?
それは、
「腰」の「ねじれ」の「固定」の中で、
「骨」も「筋肉」も、
もうそれ以上、動けなくなった時に起こります。
動かなくなった、その「内側(内部)」で、
それでもどうにか動こうとした結果、
「急激」な力、「急激」な運動が「内部」で起こり、
ダメージを受けるというものです。
人間の「腰」まわりは、
「骨盤」「股関節」もふくめて、よく動きます。
人間の体は、
「よりかかり」や「休めの姿勢」で、
よく動く場所を「固定」する、体の使い方を、
選びたがる「習性」があります。
これは、左右どちらかの
「ななめ後ろ」に「よりかかり」「押しこむ」ことで、
「ねじれ」の力も利用して、
「腰」まわりを「固定」するのです。
この「固定」により、
フラフラする「不安定」な「腰」まわりの
「安定性」を高めることが可能なのですが、
この「固定」から「抜け出せ」なくなると、
「押しこみ」や「ねじれ」の「負担」を
受け続けている部分には、
「痛み」が生じやすくなります。
また、
「ぞうきん」を「しぼる」ように、
「ねじられ」た「腰」の中(内部)では、
「腰椎」などの「骨」「関節」も、
逃げ場がないように、「圧縮」された力の中にいるので、
身動きがとれない状態にあります。
この「ねじれ」て、「しぼられた」状態の「関節」では、
関節も動く「遊び(余裕)」がなくなるため、
「骨」同士を「すりつぶす」ような動きしか
できない状態になっていると考えられます。
この「ねじられた」「遊び」のない「関節」の状態で、
それでもさらに動こうとした時に、
無理な力で、急激に
「関節」が、「ズレ」たり「スライド」したり
するような動きしかできず、
その「関節」自体であったり、
「骨」のまわりにあった、
「筋肉」や「筋膜」などが損傷されて、
「ぎっくり腰」としての、
「痛み」「炎症」が生じると考えられます。
ただ、実際には、
この「炎症」などのダメージは、
「画像」や「検査」でも、
はっきり出ない程度の「微細な損傷」であることが多く、
その「炎症」「損傷」自体は、
2〜3日も経てば治まってしまうものがほとんどです。
ですが、その後も長引く「痛み」や「不安感」は、
その「ぎっくり腰」が起こるまでに身についてしまった、
「固定」する体の使い方から、
「抜け出せない」でいることに、
影響されているものがほとんどなのです。
ですので、
「ぎっくり腰」を治療する際には、
この「休めの姿勢」の「ねじれ」の「固定」から、
「抜け出させ」てあげることが必要です。
この「ねじれ」の「固定」から
「抜け出す」だけでも、その症状がとれてしまう人がほとんどなので、
「炎症」や「損傷」が主体の症状とは言えない人が
多いんですね!

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